農法について

ひとくちに自然派ワインといっても様々な農法があり、
それによって定められている規制も栽培方法も様々です。
生産者のこだわりにも注目です


ワインに付けられている”てんとう虫”アイコンを紹介

ビオロジック農法

殺虫剤、除草剤、化学肥料を使用せず、自然を尊重したオーガニック(有機的な)農法のことです。

ビオディナミ農法

オーストリアの哲学者、ルドルフ・シュタイナーの思想のもとに体系化された農法。生物の潜在的な力を引き出し、土壌に活力を与え、作物を育てる農法。ビオロジック農法との違いは、自然の物質から作った調合材(身近なものでは、タンポポ・カモミール・すぎな等)を畑に散布したり、ブドウ樹の植え替えや剪定、接ぎ木などの農作業を、すべて月や惑星の動きに即して行う点です。
(日本語では、「生力学農法」と訳されています)

リュット・レゾネ

「減農薬農法」と呼ばれる農法。化学肥料や除草剤などを極力使用しません。ブドウの病気等どうしても必要な場合に限り極少量を使用することが認められています。ただし、毒性の強いものは使用できないよう規制されています。
湿気が高い、晴天がすくないなど天候に恵まれずブドウに病気が着きやすい環境となる地域でとられることが多いようです。
上記2つの農法よりは、その条件は緩やかになりますが、ワイナリーの位置する機構や周囲の環境といった制約から、ビオロジック農法を凌ぐ厳しい作業を行っているケースも少なくありません。


世界的な自然派認証機関

自然派と呼ばれるワインカテゴリーには、公的な認証機関があります。
但し、これらの認証はあく まで、そのワインの原料となった「ブドウ」に対してのみ有機であることを証明しています。        

ABマーク


フランス農水省が監督する有機農産物認証マーク。 成分の95%以上を有機農産物由来の原材料で作られる食品に対して貼付が認可される。 その認証は厳格に管理されており、フランスの消費者の間では信頼度の最も高い食品認証マークのうちのひとつとなっている

エコセール(ECOCERT)


世界最大級のオーガニック製品認証団体であり、フランスの本社を中心に世界70ヶ国以上の国々が加盟。 EU各国ではオーガニック製品に関する法律が施行されており、認証には品質や肥料だけでなく土壌検査や輸送、保管、 種子管理、宣伝物まで、あらゆる角度から多岐にわたる審査を受けます。ワインのエチケットには「ECOCERTマーク」もしくは 「Certifie par ecocert S.A.S 番号」が入っています。

デメテール(demeter)

ドイツを中心に、ルドルフ・シュタイナー博士の提唱したビオディナミ農法による農業講座を実施している団体で、 正式なビオディナミ農法に則ってブドウ栽培が行われていることを証明しています。 ワインのエチケットには「Demeterマーク」の記載が許可されます。

ユーロリーフ(Euro-Lief)

EU産有機農産物認証マーク。EUの厳しい検査規定を満たした生産方法・製品のみに用いることができる食の安全を保証するマーク。(2010年7月からロゴマークを刷新)

*上記以外にも、各国でさまざまな有機認証団体やビオディナミ認証団体がありますが、生産者によっては、有機認証を取得していてもラベ ルに記載しない場合や、厳格な有機農法を行っているにもかかわらず、あえて認証を取らない場合もありますので、これらの表示はワイン選びの一つの目安程度とお考えください。